犬(フレンチブルドッグ)が食べてはいけない食材
1.ねぎ類
タマネギ、ニンニク、ニラなどのネギ属に含まれるアリルプロピルジスルファイドがヘモグロビンを酸化させることにより、溶血性貧血を引き起こすとされています。
血液塗抹標本ではハインツ小体が認められています。加熱しても毒性は消えないので、ハンバーグやシチューなどの残り物も与えてはいけません。
2.チョコレート
チョコレートにはテオブロミンという物質が含まれています。
これは、カカオ豆中に1.5~3%含まれています。犬は人のようにはテオブロミンを分解・排泄することができないので、尿失禁やてんかん様発作を引き起こすことがあります。
3.生の卵白
卵白にはビタミンH(ビオチン)を破壊する物質(アビジン)が含まれているので、大量に食べるとビオチン欠乏症になる恐れがあります。
ただし加熱すればOKです。卵はたんぱく質としても優秀な食材なので、積極的に摂りたい食品でもあります。
4.鳥の骨や魚の硬い骨
鶏などの鳥の骨は生の状態であれば柔らかいので噛み砕くことができますが、加熱すると噛み砕いた骨が鋭利になりやすく、消化器官に突き刺さる可能性があります。
また鳥に限らず豚や牛の骨、鯛など魚の硬い骨、鮭などの小骨なども危険です。
5.生の豚肉
馬肉や牛肉などは生食として与えることができますが、豚の生肉は寄生虫がいる場合もあるので加熱調理が必要です。
ただし火を通した豚肉のタンパク源はフレンチブルドッグの健康維持に役立つことがわかっているので、積極的に与えたいお肉です。
6.消化が悪い物
イカ、カニ、こんにゃくなどは消化が悪く、ビタミンB1を破壊します。
神経がおかしくなり、腰を抜かしたような状態になってしまうこともあります。
7.ぶどう
体重1Kg当たり10~30gを食べると中毒を起こし、3~5日後に腎不全が発症。
小型犬の場合は少量でも中毒を起こす可能性があり、最悪の場合は死に至ることも。
8.ヒト向けの菓子類
脂質と糖質が多いので、肥満に結びつきます。
9.調理されたヒト用食品
犬の汗腺は足の裏にしかないので、どんなに激しい運動をしても多くの塩分を補給する必要はありません。
むしろ過剰な塩分は体に蓄積されて、即病気につながります。
ドッグフードに添加されている塩分でさえ多すぎるという説もあるほど。
味の付いた食品はNGです。ハムやベーコンを肉類のつもりで与えてはいけません。
10.調味料・香辛料
調味料など塩分の多い食品は、心臓や腎臓に負担をかけます。
犬は嗅覚が鋭いため、香辛料を好みません。胃に刺激を与えて下痢を引き起こすこともあります。
つい見過ごしてしまう拾い食い。フレブルは特に要注意
公園や河原を散歩していて、放置された感染犬のウンチからウイルスに感染したり、感染犬の被毛には虫卵が付着している場合も多いので、その犬とじゃれ合って虫卵を飲み込むこともあります。
特に、犬ジステンパーウイルスや犬パルボウイルス、犬コロナウイルスに感染すると命を落とす場合もあります。
拾い食いをやめさせる方法はどのようなものでしょう。
まず、散歩中や室内でのトレーニングとして、拾い食いをするシチュエーションを作ります。
オンリードの状態で、食べ物を食べようとした際にグッと引っ張り「NO!」と強い口調でいけないことだということを教えます。
首元にダイレクトにテンションがかかるようにショートリードにしておくと良いでしょう。
何度か繰り返して、食べなかった場合はご褒美を与えて褒めます。
「食べる=叱られる」「食べない=ご褒美」だということを教えましょう。
もしもフレブルが「拾い食い」で下痢をしたら…
拾い食いをして下痢になってしまった場合、軽度な症状であれば半日から1日の絶食で胃腸を休めれば治るケースもあります。
下痢の主な原因として、腐ったものを食してしまった場合の細菌によるもの、感染源となるものを食してしまった場合のウイルス感染によるものがあります。
まずは拾い食いをしてしまった場所やものなど、心当たりがないかを考え、感染症など重度の症状の場合は病院で早急の処置をする必要があります。
賞味期限を過ぎた「酸化」したドッグフードの怖さ
通常のドライフードは、嗜好性を上げるために粒の表面に獣脂など、香り付けのオイルを噴霧します。
油脂はフードの開封後に長時間空気にさらされていると酸化が進んでしまいます。
酸化した油は非常に毒性が高く危険な上に、ペットフードに使用される脂は良質なものではない場合が多くあります。
油は酸化することで過酸化脂質という物質になり、動脈硬化、アレルギー、心臓疾患などの原因になります。
また、活性酸素を増加させ、強い酸化作用がDNAを損傷させることで、老化の進行やがん発症の原因になることも。
製造年月日を確認すること、開封後は密閉容器や真空保存容器に保存し、1ヵ月で使い切るようにしましょう。
フレブルにNGなドッグフードの成分について
犬に必要な主な栄養素は、良質な動物性タンパク質(お肉)です。
そのため、総合栄養食と呼ばれているドライフードの主成分には、「チキンが主原料」や「ラム主体の~」などの表記が見られるはずです。
ただし、一言でドライフードといっても様々な種類があります。その中でも、危険を伴う成分が含まれているドライフードが数多く存在していることも事実です。
ペットフードの先進国である米国では、規制機関AAFCO(アアフコ)の基準により、添加物の表示義務や栄養価の偏りがないかなど、各メーカーが給与試験を行い安全性を証明しています。
また、USDA(アメリカ農務省)が認定するオーガニック素材のみを使用した安全なフードも数多く存在します。
日本では2009年(平成21年)に、愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(ペットフード安全法)が施行されたことで、成分表記などが明確になりました。
それまではペットの食べ物を規制する法律はなく、成分表記に関しても添加物が入っていようが表示義務さえありませんでした。
フレンチブルドッグも食べてはいけない「肉骨粉」
牛や豚などの家畜の食用となる肉以外の脂肪は、熱を加えて溶かせば牛脂やラードなど馴染みのある食用の油脂や石けんなどの原料にもなります。
他にも、ゼラチン、ブイヨン原料、カルシウム添加物、乳化剤強化剤、香料、獣脂、イエローグリース、グリセリン、脂肪酸、化粧品、界面活性剤などに使われます。
油脂を生産した後には、絞りカスとなる肉骨粉といわれる副産物ができます。これらが家畜の肥料や飼料、ペットフード原料などに利用されていているのです。
ミートミールや副産物といった総称で表記されているものがその類にあたります。
このように本来、直接食用にならない未利用な資源を熱処理し、油脂や蛋白製品を生産、有効利用することをレンダリングと言います。
もう少し平たく言えば、私たちが食べている食用のお肉を作るためには、牛でも豚でも鶏でも、お肉以外の部分がたくさん余るわけです。
それら人間の食料としての役目を終えた家畜の遺骨を土に返し、そして土に返った骨粉がまた新たな作物や家畜の飼料となる牧草の成長を促すという物質循環がレンダリング本来の考え方。
ただし、現実はこのように美しいことばかりではなく、人間が食べられない部位や動物の亡き骸などをひとまとめにしてリサイクルするわけですから、極端に安価なペットフードの場合は原材料を今一度しっかりと確認する必要があると言えます。
記憶にも新しい2000年代の初頭に発生した「狂牛病」発生の背景には、異常プリオンの残存しているBSEに感染した牛をレンダリング処理した肉骨粉を、牛が飼料として食べたことが大きく影響していると言われています。
フレブルにも危険な「酸化防止剤」
・エトキシン
添加物や農薬としての使用は禁止されています。ダイオキシン系の薬剤で発がん性があります。
・BHA
一般食品に使用禁止、発がん性あり。繁殖不能などを起こします。
・BHT
膀胱ガンや甲状腺ガンを誘発する可能性あり。遺伝毒性も指摘されています。
★安全な酸化防止剤とは?
・自然保存料:ビタミンE
トコフェノール(天然ビタミンE源)と表示されている場合が多いです。ビタミンEには抗酸化作用があります。
当ストア取扱のナチュラルフード「ロータスドッグフード」や「キャスター&ポラックス」にも使用されています。
・自然保存料:ビタミンC
アスコルビン酸、セビタミン酸などと表示されている場合があります。
水溶性の栄養素のことで、体内の抗酸化剤として重要な役割を持っています。
抗酸化作用があることから、ビタミンE同様、フードの酸化防止剤として使用されています。
・自然保存料:グレープシードオイル
ぶどうの種から採れる油です。皮膚軟化作用、抗炎作用、抗酸化作用などが認められています。
ビタミンEが多く含まれおり、グレープシードオイルそのものが酸化しにくい油です。
フレブルが参考にしたいドッグフードの見極め方
・価格
コスト面もフード選びの一つの基準になります。
原材料にこだわったオーガニックのフードなどはやはり高価ですが、その分安全性は確かといえます。
一方、量に対してあまりにも安価なフードは、原材料や添加物に問題がある可能性が高いので注意が必要です。
・原材料
2009年のペットフード安全法の施行により成分表記が義務付けされ、パッケージの裏側を見るとそのフードがどんなものかわかります。
まず裏側の原材料一覧は、フードに含まれている分量が多い順に並んでいます。
ただし、穀類系の食材が名前を変えて(とうもろこしの後にとうもろこしの粉など)複数回入っている場合は、穀類でかさまししているフード(本来必要であるたんぱく質や肉類が少なく、消化しにくいフード)と考えられます。
パッケージの裏を見て、肉骨粉などの副産物が入っていないか、危険な酸化防止剤が入っていないか、食用という意味で人間が食べられる食材が使われているかどうか確認しましょう。
ここ最近は日本のペットフード業界も食に対する考え方が進んできているので、愛ブヒにぴったりの良いフードを見極めることが大切です。
執筆:フレブルライフ編集部
フレンチブルドッグ専門メディア『FRENCH BULLDOG LIFE』編集部。獣医師・ドッグトレーナー・フォトグラファーなど総勢50名以上の、犬のプロフェッショナル集団です。
食 育 と 健 康 の 正 体
〜フレンチブルドッグ編〜
フレンチブルドッグの『食育と健康』について
自由に書き連ねたコラム集。
生涯を見据えた
本当の「安心」を。
3千頭の研究でようやく辿り着いた
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